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内部の塗り壁(左官壁)について

内部の塗り壁も色々種類があります。

 

代表的なところでいくと珪藻土、また漆喰など

 

そして火山由来の塗り壁材などもあります。

 

今回はあえて各素材の細かな成分とかそういうところには触れていません。

 

質感だったりコスト面のメリット、またデメリットなどについてのお話しです。

 

 

 

これは珪藻土の塗り壁材施工中の写真です。

 

こんな形で左官職人さんが粉と水を混ぜて練ったドロっとした材料をコテで壁に塗り付けていきます。

 

 

これが仕上がりです。

 

この場合はわざと少しラフ目にコテのあとを残す塗り方をしています。

※仕上がりの写真より↑2枚目の写真の方がわかりやすいかもしれませんね

 

珪藻土は漆喰などと違って基本的にフルフラットな仕上げにする材料ではありません。

 

漆喰は「おさえ」と言ってフルフラットな仕上げが一般的です。

 

ただ 珪藻土も出来るだけフラットに近く・・・というシンプルな仕上げも出来ます。

 

 

この3枚の写真

 

壁はすべて珪藻土の塗り壁です。

 

最初の事例に比べるとコテの跡を残さずにフラットに近い状態になっています。

 

 

 

これは中霧島壁と言って火山由来の塗り壁材です。

 

これもあまりコテ跡を残さないフラットに近い仕上げにしています。

 

コテの表情をつけるかつけないか・・・ ここはもう好みの世界です。

 

 

ここからは塗り壁のメリットとデメリットを住宅の内装仕上げとして一番一般的なビニールクロスとの比較でお話したいと思います。

 

 

Contents

【 塗り壁のメリット 】

 

・ 質感

 

写真ではそこまで伝わりにくいかもしれませんが・・・

 

ここの部分が圧倒的にビニールクロスとは違いますね。

 

照明や自然光などがあたった時の表情などはなんともいえないいい感じになります。

 

・ 調質機能

 

自然素材は呼吸をしてくれる材料です。特に珪藻土や火山由来の塗り壁は多孔質の材料で

 

小さな孔がたくさんあいている材料になるのでより調湿機能やにおいを吸着してくれる機能が高いです。

 

 

【 塗り壁のデメリット 】

 

・ 価格が高い

 

これが塗り壁を選択する時の一番のハードルになるかなと思います。

 

ビニールクロスも色々価格の種類があるので一概には言えませんが

 

ビニールクロス仕上げの3倍~4倍ぐらいの価格です。

 

仮にビニールクロスが㎡あたり1,000円(一番わかりやすくキリのいい数字としています)とするとその4倍が4,000円

 

3,000円/㎡の価格差としましょう。一般的な面積の家であれば壁は200㎡~300㎡程度

 

単純計算して3,000円×200㎡で600,000円 3,000円×300㎡で900,000円の価格差となります。

 

 

・ 割れることがある

 

塗り壁は塗りあがって乾燥すると硬くなる素材なので割れのリスクがあります。

 

1枚目の写真のように石膏ボードと石膏ボードの間やコーナーなど割れ防止の処理はします。

 

ただ 木の家は乾燥収縮して動くものです。その動きに壁材がついていききれなかった場合

 

また 地震などで建物が動いた際は割れのリスクはあります。

 

実際1枚目~3枚目の家はボードとボードの継ぎ目の割れは発生していませんが

 

入り隅(奥まったコーナー)部や天井との際部分には一部割れが出ています。

 

 

【 まとめ 】

 

私が思う、ビニールクロス仕上げが向いていると思うご家族と塗り壁が向いていると思うご家族という形でまとめたいと思います。

 

 

【 ビニールクロスがむいているご家族 】

 

・ 均質的な揃った素材感や仕上がりが好み

 

・ 割れや汚れに敏感である(水拭きをしたい等々・・・)

 

・ コストと工期重視である

 

 

【 塗り壁がむいているご家族 】

 

・ 自然な素材の表情のある仕上げが好み

 

・ 割れや汚れなど自然素材の特徴と大らかな考え、理解ができる

 

 

 

【 最後に 】

 

実際はビニールクロスでも建物の動きが激しい部分はヒビや割れが出ることもありますし一概に言えない部分はありますが

 

一般的な塗り壁材の特徴、またメリットやデメリットについてのお話でした。

 

 

今回はビニールクロスと塗り壁との比較という形でお話をさせていただきましたが

 

その中間という意味で・・・ 紙や木のチップなどをつかった自然素材のクロスや

 

珪藻土の機能を持たせた珪藻土クロスなんかもあります。

 

そのあたりもまた別の記事でふれていけたらなと思っています。